『カウンセリング』って聞くと、「鬱病の人がメンタルケアしてもらうんでしょ」とか「カウンセリングって受けて症状よくなるの?」等、色々と思うことはあると思います。
今回は、「カウンセリングってどんなことするの?」「どんな症状がでた?」「受けて症状がよくなるの?」「カウンセリングってなんで行くの?」…等といった疑問を、私の『カウンセリング体験談』を通して書いていきたいと思います。
カウンセリングに興味がある方、これからカウンセリングを受けようか迷っている方など、何かお役に立てれば嬉しいです。
目次
1.過去のカウンセリング体験談
1回目〜施設の優しいおじいさん〜
カウンセリングに行ったきっかけは、中学生の頃”『リ●トカット』が両親にバレて”、母に半ば無理やり連れて行かされたからでした。
連れて行かされた某施設(?)で会ったのが、優しそうな”おじいちゃん先生”でした。
正直に話すと、実は私『カウンセリング』を毛嫌いしていました。
なぜかって?
「話をする(聞いてもらう)だけで治るわけないじゃん」
そう思っていたからです。
実際にカウンセリングを受けた時、「あまりアレコレ細かいことは聞かれなかった」「好きなもの、嫌いなもの、思ったことを好きに話して」等と言われた記憶があります。
その時の印象は正直悪くなかったですが、数分間ずっと先生の目を見て『このおじさん、私のこと色々聞いたりして今何思ってるんだろう』そればかり考えていました。笑
カウンセリング時間は、体感1時間かかっていなかったように思います。
終わった後、母に「どうだった?」「続けて通ってみない?」等と言われましたが、母による反発と正直その頃は『私が受けるより、あなたが受けた方がいいんじゃないの』と思っていました。(当時は本当にそう思っていましたが、今は母と仲良しです。笑)
その時に受けた先生の所には、それっきり行ってません。
2回目〜学校の好奇心旺盛おじさん〜
2回目に行った(会った)のは、某専門学校内にいた臨床心理士のおじさんでした。
ここには数回通ったのですが、そのきっかけも『学校の先生に勧められた』からでした。
正直、その頃私は大体一人でいて、”お昼休みと帰宅時に特定の男友達と一緒にいる”くらいでした。(その頃、一緒にいた男友達が女子の間で少し人気?だったようで、その子と私が一緒にいることで一部の女子から反感をかい、いじめのようなことをされていました)
一人でいる私を見た先生が、何か思うところがあったんでしょうかね〜。その臨床心理士のおじさんを紹介してくれて、行くように勧められたんですよね。笑
とりあえず、先生に言われたので行ってみることにした素直な私!(笑)「偉そうな名前して、一体どんなもんじゃい」と、話してみることにしました。
すると、思いのほか明るくて面白い先生でした。
その先生は、よく児童養護施設に行って、私のようにリ●トカットをしたり、心に傷を追った人たちの話を聞いたりしに行っているそうで、その話を聞くだけでも為になったし、興味を持ちました。
…しかし、残念ながら(?)長くは続きませんでした。
なぜかというと、その先生、好奇心が強すぎるのか、『私が何を思ってどうやってリ●トカットするのか』を、キラキラした目で食い気味に、楽しそうに話を聞いてくるんですよ。
そんなものですから、こっちも『もっと盛った方がいいのかな…』と言う気持ちになってしまいました。
そして、児童養護施設に行った時に会った子供のことを楽しげに喋っていたのを聞いていたので、『私も好奇の目で見られてるのかな』『他に行ったら私のことも楽しそうにみんなに話すんだろうな』と思ってしまい、それっきり行くことをやめてしまいました。
因みに、カウンセリングを受けたからではないですが、リ●トカットの回数は少なくなっていき、学校を卒業する前に止めることができました。(あれから再発もなく、一度もやっていません)
リ●トカットを止められたのは、、『社会人になってからも傷を作っていると半袖になった時に目立つ』と思ったのと、何より『両親と離れたことで心に余裕が生まれ、リ●トカットに、自分自身と向き合うことができるようになった』『自分を客観的に、俯瞰して見ることができるようになった』からだと思います。
これも余談ですが、リ●トカットを始めた中学生あたりから『心理学』に興味を持ち、その手の本を読んでいました。なのでそれも、リ●トカットを止めることができた理由の一つなんじゃないかなと思います。
3回目〜病院の’あくび’おばさん〜
そして3回目に受けたのが、学校を卒業し数年が経ち、会社員として働き始めた頃。
それまでは、環境が変わったり色々なことがありましたが(もう言葉にできない…笑)、メンタル面ではこれといって問題はありませんでした。
しかし、初めて沢山の人がいる『オフィス』で正社員として働いたのが初めてだったのと、周りからのプレッシャー、上司とのイザコザ(その時から、私はwebデザイナーとして働いていました)。
多分、これまでその全てに免疫がなかったからでしょうね。
その時から、徐々に私のメンタルが狂い始めました。
どう狂い出したかというと、こんな症状が出始めました。
- 手、指の震え
- 電車で通勤中、呼吸ができなくなる
- 椅子に座っているだけで動悸、呼吸が浅くなる
- 会社にいると緊張で体が酷く強張り、頭痛、吐き気を催す
今思い返しても、本当に辛かったです。
会社に足を踏み込むと、「みんな私を見てるんじゃないか」「陰で笑ったり悪口言っているんじゃないか」そんなことが常に頭から離れないのです。
仕事中、吐いたり体の強張りに耐えられなくなり、このままじゃ仕事にならないと思い病院に言ってみることにしました。
行った先の病院では「ストレスからくるものだね」と言われ、鬱病の人によく処方すると言うお薬を出していただきました。(薬名はここでは伏せさせていただきますが、それが驚くほどよく効きました!)
そして、暫くはお薬に頼って生活していました。
ですがその3年後、環境が変わったのもあり、通っていた病院に行けなくなったので、違う病院に行くことにしました。
てっきり、その病院でも直ぐお薬を出してもらえると思っていたのですが、『漢方薬』を勧められました。(病院では通常、その手のお薬は簡単には処方していただけないようで、まず先に漢方薬を勧められるみたいです)
そして更に『カウンセリング』も勧められたので、『カウンセリングかぁ…』と思いつつも通ってみることにしました。
長くなりましたが、3回目のカウンセラーは、ややくたびれた優しい感じのおばさんでした。
1日目は『私の家族構成、仲について』を聞かれ、3回目くらいから「好きなこと、話したいことがあったら何でもいいから話して」と言われたのですが、特に話すことがなかったです。(笑)というか、正直何を話したらいいのか分かりませんでした。
多分、悩みだとか1日起こったこと、不安…それらを話せばよかったのでしょう。ですが話したいことが特になかったので、『先生に話すこと』を考えるのもやや苦痛だったように思います。
それでも、暫くカウンセリングに通っていたのですが、段々と先生が、カウンセリング中にもかかわらず疲れていたのか『あくび』をし「凄く興味なさそうに聞いていた」ように私には見えました。
まあ確かに、仕事とはいえ、疲れている時にどうでもいい話を聞かされるほど退屈なものはありませんよね。苦笑
とはいえ、私の症状も一向に良くならないし、この『欠伸されて適当に聞かれている』状況に何らメリットを感じられなかったので、結局行くのをやめ、病院の先生に「カウンセリングや漢方薬は効果がないようなので、お薬くれませんか…」と言いお薬をまた処方していただきました。
2.カウンセリングで症状は良くなるのか
以上、3回カウンセリングを行った体験談でしたが、結果、私の場合は良くなりませんでした。
しかしその後、会社を辞めてフリーランスとして働き出してからは、その手の症状は良くなり、仕事にも支障は出なくなりました。(…が、「人混みに行くと緊張して体がこわばる」のは、まだ完全には治ってません。涙)
カウンセリングに向いてる人
私の場合、カウンセリングには向いていませんでしたが、多分↓こういう方は向いているんじゃないかなと思います。
- 素直な方
- 話を聞いてほしい
- とにかく誰かに聞いてほしい
- 長期的に見て、根気よく通える方
- カウンセリングに嫌な先入観がない方
- 薬に頼りたくない方(病院の先生はこちらを勧めてきます)
私の場合は『カウンセリングに対する先入観』と『人のちょっとした態度、言葉が気になる』『話す事がない、話して解決するとは思えなかった』ので、カウンセリングは合っていなかったんじゃないかなと思います。
もちろん先生によって、良い人、適当な人、胡散臭い人(笑)がいると思うので、ご自身でカウンセリングを受けてみて「なんか合わないなこの人」と思ったらやめるのもいいと思います。
3.こんな症状が出たら要注意
- 理由がないのに涙が出てくる
- 電車で通勤中、呼吸ができなくなる
- 手が震え、異常なほど肩、体が強張る
- 人混み、職場にいるだけで吐き気がする
- 何もしていないのに動悸がする、呼吸が浅くなる
あくまで、私の経験上ですので、参考までに。
4.まとめ
気持ちが不安定と思ったらまず病院へ
まとめると
症状- リ●トカット
- 手、指の震え
- 上司とのイザコザ
- 周り(仕事先)からのプレッシャー
- 動悸、呼吸が浅くなる、できなくなる
- 緊張で体が強張る、頭痛、吐き気を催す
- リ●トカットが両親にバレた
- 学校の先生に勧められた
- 病院の先生に勧められた
カウンセリングで症状が良くなったか
- 良くならなかった
私は良くなりませんでしたが、カウンセリングによって症状が良くなる方も勿論いらっしゃいます。
症状が良くなった方の声やカウンセリングを受けて変わること、変わらないこと等の記事もありますので、一概に『カウンセリングでは良くならない』とは言えませんが、カウンセリングは万能薬ではありません。
ですので『心が不安定』で辛いなと思った時は病院へ行って、カウンセリングを勧められたらまずは通ってみる。
それでも良くならなかったら、病院の先生と相談をして、お薬をもらうなり、他の提案をしていただくなりするのが良いのではないかなと思います。
それでは今回はこの辺で!